天然の原料と昔ながらの醸造法で長い時間をかけて造る風味豊かな京の高級米酢。
酢をたくさん使う料理には市販品のほうが良いと思いますが(市販の酢と比べるとけして安くはありませんので)、少量を使う和え物等でもこの酢の旨みが存分に味わえます。
酒どころは、米酢どころ?
平安時代までの日本では、米酢は貴族専用の高級品。 宝町になり庶民に普及したのは、原料の清酒の大量生産が可能になったから。
酢ミソ、ワサビ酢、カラシ酢など合わせ酢が登場するのもこの頃です。
江戸期には酒どころは米酢の名産地となっていました。 京都・伏見の米酢は、清酒が原料の、「白酢」(しろず)。
素材の味と色をなにより大事にする京料理のために、まろやかでやわらかな酢の味わいになりました。
対して江戸では「赤酢」(あかず)酒粕が原料なので、色は赤みを帯び酸味のキツさが特徴。コッテリした味付けの江戸料理が求めた味です。
もうひとつの酒どころ三河地方の特産品です。 「米酢はツーンとくる」との印象は、戦後、今の業界最大手メーカーの米酢が赤酢タイプであったから、とされます。
寿司飯に米酢を混ぜるときツーンとくるのは、スッパさの成分がご飯の熱で揮発するから。 時間の経過によっても酸が揮発するので、開栓後は早めに使い切ります。
千鳥酢がまろやかなのは、揮発しにくい旨みの成分が多く含まれているから。 スッパさが旨みに包みこまれているので、スッパさがまろやかに感じられるのです。
酸が揮発しにくいので、開栓後も長くもちます。
調味料は嗜好品です。たとえぱ東北地方で好まれる酸味のキツい酢の物が苦手な方には、千鳥酢をお薦めします。
大切なのは、正しい原料でゆっくり天然醸造された酢を選ぶことです。
お好みや用途に応じて酢を使い分けるのも、食生活を豊かにする手段のひとつと言えます。
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