出羽桜 研修日記 7日目

さて今日でいよいよ最終日です。 もう今日で終わりとなると俄然頑張ってしまう私...。 (明日のことは考えなくて良いので ^^;)昨日の晩は出羽桜の営業で当店の担当もされている寒河江さんと昨年の 研修から親しくさせて頂いている山形工場の麹担当の吉田さん(25才)と 山形駅前で飲み会でした。


私はそんなに飲めないのに駅前に行く前、既に山形工場で生原酒を 飲んでしまい、既に出来上がっていました。(^^;) 店に着いてしばらくすると不覚にも寝てしまいましたが、
あとで聞いた話では寒河江さんと吉田さんはそれぞれ一升ずつ飲んだとか...。


今日の作業はいつもどおりの作業がほとんどでした。 櫂入れのあとには放冷機の作業がありました、ここまで無事に来たのですが ここに来て指の表面がひび割れて血が出てきました。
それでも去年よりは良い状態です。


最終日となると櫂入れの後のタンク拭きも力が入ります。 もしかしたら今仕込んでいる桜花吟醸はすぐに商品として 入荷する可能性もありますし、本醸造は3年経って枯山水として
も入荷するかもしれません。あのとき見た大吟醸も万禮になるかも しれないお酒も...。そのときまでしばしのお別れです。


昨日も行ったのですが麹室で種付け作業も行いました。 麹菌を広げた蒸米の上に振りかけていくのですが、麹があまりあちこちに とばないように上から布をかけてその中で振りかけます。
山形工場では小さな鍋のような器(底が編み目になっている)で 振ります。


担当の吉田さんは慣れた手つきで均等に振りかけていきます。 私も振りましたがムラができてしまい、とてもあそこまで
綺麗には振れません。 ムラが出きるということはそれだけ床揉み(蒸米に均等に麹菌が いきわたるようによく混ぜる作業)を丁寧にしなければなりません。


出羽桜山形工場では麹担当、酒母担当、洗米担当などおおまかには 決まっていますが、自分の担当外の仕事もかなりの量を行います。 人手が少ないからやらなければならないと言ってしまえばそれまでですが、
担当外の仕事もまかなうということはそれだけ造り全体が見えてくることに 繋がってくると思います。


さて、午前中の仕事が終わってお昼をごちそうになって帰ろうかと 思いましたが、そのときに吉田さんがこの前の4番目の仕込みの 大吟醸の澱引きを行っているのでみていったほうがいいと
教えて下さいました。大吟醸の斗瓶は出羽桜山形工場の中でも一番温度変化が少ない蔵の 中にひっそりと置かれていました。


テーブルの上に斗瓶を置いて下にもう一つ斗瓶を置き、ホースを上の
斗瓶に差し込んで口で少しお酒を吸い上げ(後は自然落下で) 下の斗瓶にお酒を移します。


暗い蔵の中で明かりをつけて担当された井上さんが一人でひっそりと 丁寧に作業されていたのが印象的でした。 このお酒ももうすぐ瓶詰めして火入れを行われます。これで私の一週間の研修は終わりです。
今年は大吟醸の作業を見ることができたのが大きな収穫でした。


大吟醸だからとかあそこまで一生懸命作業を行ったからといって 飲んで旨いかどうかというのは飲んだ人、本人の感じ方に
左右されるのですが、商品を売る立場の人間として現場を見てこられた ことをとても幸せに思います。本当にすばらしい体験でした。


あの時期に研修を受け入れて下さった出羽桜酒造株式会社の皆様に
この場を借りて御礼申し上げます。


また、最後までこのmailを読んで下さった皆様にも同様に御礼申し上げます。 私の文章では伝わりきらなかった部分も多々あると思います。 来年も時間をとって研修に行くつもりですのでその時までの宿題と
させて頂きたく思います。 その時も例年どおり研修レポートを皆様にお届けしたいと思います。


研修中、励ましや質問のmailを頂きました。 毎日の作業の励みになりました。どうもありがとうございました。

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